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個人事業主開業届とは?メリット・デメリットとは?

投稿日:2019年5月21日 更新日:

フリーランスとして生活していく上で「個人事業主開業届」というものを私は出しましたが

当時はただ何となく出しただけで全くメリットが分かりませんでした。

しかし、実際には「個人事業主開業届」を提出すると

様々なメリットとデメリットが存在するので、今回はそれを解説していきます。

個人事業主開業届の提出先は?

個人事業主開業届の提出先は納税地を所轄する税務署

直接持参するか郵送で届け出をします。自分の場合、当時は新宿の税務署に直接提出しに行きました。

郵送の場合は控えを返送してもらえるよう、コピーと返信用封筒を同封しておきましょう。

開業届の控えは屋号名で口座開設時小規模企業共済の加盟時などに必要となります。

ただ、個人的に言えることは「直接提出しになった方が良い」という事です。

それは、郵送だと直しがあった場合にいちいちめんどくさいので

直接行くことで100%完成した状態で一件落着するので良いです。 
 

また、郵送で控えを取るのを忘れた場合、後から控えを再発行してもらうのは手続きが若干複雑なので

最初に忘れずもらっておくことが大切です。

確定申告を青色申告で行いたい人は「青色申告承認申請書」も一緒に提出しておきましょう。

これも、普通に提出しようとすると間違える場合があるので直接提出しに行った方が良いです。

個人事業主開業届を出すと得られるメリット3つ

青色申告が受けれるようになる

先ほどもちらっと触れましたが、個人事業主開業届を提出すると「青色申告」を受けれるようになります。

ここで「青色申告」について少しだけ説明すると。

10万円または65万円までの特別控除を受けれる
専従者給与を使うことが出来る」という点ですね。

まず、複式簿記をする必要がありますが

そのかわり上記の2つの大きな控除を受けることが出来ますので

少しでも経費を多く計上したい方にとってみれば得となっています。 
 

特別控除は青色申告だと最大65万円受けることが出来るため

白色申告だと10万円の控除だったところが大幅に増えます。 
 

専従者給与とは、自分の家族に給与を支払うことで

それを丸々経費計上できるというシステムです。

基本的に奥様や自分の息子等に毎月8万円程支払って

年96万円を経費計上するところがよく見受けられます。

フリーランスにもかかわらず退職金が得られる

個人事業主開業届を出していると「小規模企業共済」というものが受けることが出来ます。

「うわ、保険だやだなぁ」と思う点があるかもしれませんが

この「小規模企業共済」は2つのメリットがあります。 
 

1つ目に積み立てた掛け金を全て経費計上できる点です。

1000円~70000円」を毎月掛けていって退職金を積み立てるという事なのですが

掛け金が全て経費計上出来るというところが大きく

生命保険料控除には上限が40000~50000円と存在するため損は無いです

ですが、「個人事業主開業届」を出す必要があります。 
 

2つ目に題材にもある通り「退職金」を受け取ることが出来るという点です。

この「小規模企業共済」は積み立てると利息が乗った状態で退職金が得られるのです。 
 

以上のように毎年節税効果を得られることが出来て

最後に引退や廃業した際に資金の確保が出来るという点が

フリーランスに取ってみれば嬉しいポイントですね。

会社名のようなもの「屋号」を発行できる

個人事業主開業届を届けた際に「屋号」の記載の欄があるのですが

この「屋号」というのはいわば「会社名」のようなものです。 
 

個人のフリーランスでありながらも

名前を持つことが出来るのは良いことですしこの「屋号」で口座の開設をすることも出来ますので

個人名よりも「屋号」で名前を持ちたい場合にはオススメします。

確定申告の時期になると毎年申告用紙を郵送で送ってきてくれる

自分でプリンター印刷をして用紙を用意しなくても

あちらから送ってきてくれることが地味にありがたいことですが

個人的には「確定申告の時期を知らせてくれる」という点でも

この、確定申告用紙を毎年送ってきてくれることに関しては自分はありがたいと思っていますね。

個人事業主開業届のデメリット

失業保険を受けれなくなる可能性がある(サラリーマンから退職してフリーランスになった場合)

サラリーマンから退職してフリーランスになった場合

手続きをすれば雇用保険の基本手当、いわゆる失業保険を受け取ることができます。 
 

ただし、開業届を出しているとこの失業保険を受け取ることができない可能性が高くなります。

失業保険を受け取る条件の1つとして

本人に再就職する意思と能力があることが求められます。 
 

開業届を出しているなら既に事業を行っていると判断されるため

再就職する意思がないと判断されるケースが多いようです。

開業届を出しているだけで全面的に失業保険を受け取れないわけではないようですが

基本的に受け取ることができないと考えておいた方が良いでしょう。

まとめ

少し専門的な部分が多くなってしまいましたが、ここで解説しきれなかった者に関しては、別記事で深く解説しておりますので是非見てみてください。

個人事業主開業届を提出することで、基本的には有利に働きます。自分は何がメリットがあるのかよく分からない状態で提出したために意味が分からなかったのですが、これを見る限りだと明白ですよね

特に税金周りで得しかないので、提出する価値はあると思っておいてください。

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